西京焼きとは

西京焼きの歴史について

伝統的な料理のひとつである西京焼きとは、どのような料理なのかご存知でしょうか。

西京焼きについて詳しく解説する前に、まずは西京漬けについてご紹介しましょう。「西京」とは読んで字の如く「西の都 (みやこ)」である京都の地名を指します。

京都の特産品のひとつである西京味噌をふんだんに使った味噌床に魚の切り身を漬け込み、熟成されたものを西京漬けと言います。西京漬けを作る際に、漬け込みにかかる時間は最短1日、長くても3日程度で十分です。

じっくり時間をかけて長めにつけ込んでいくうちに、魚に含まれていた余分な水分が抜けて、栄養と旨味が増してきます。

それでは、西京漬けを作るのに使われている西京味噌とはどのような食材なのでしょうか。西京味噌の発祥地は京都で、今から約200年前から製造されるようになりました。

西京味噌の色は他のお味噌と比べるとベージュ色のような白っぽい色で、ほんのりとした甘みが感じられるのが大きな特徴です。

 

西京焼きの種類について

短期間で熟成発酵させた西京味噌は魚との相性も良く、西京漬けにした魚をこんがり焼いた料理、それが西京焼きです。平安時代から魚をはじめとするさまざまな食材を味噌漬けにして食べるという食文化が根付いていました。

魚は生鮮食品ですから日持ちしにくく、品質が劣化しやすいのが難点です。少しでも日持ちを良くするためにも新鮮な魚をお味噌に漬け込み、それを焼いて食べることで旨味が増して美味しく味わえるのが西京焼きの魅力です。

西京焼きには鮭 (さけ) を西京漬けにして焼いた料理もあれば、鯖 (さば) ・銀鱈(ぎんだら)・金目鯛 (きんめだい) ・鰆 (さわら) など、その種類は実にさまざまです。いろんな魚の西京焼きを食べ比べてみるのも良いでしょう。

銀鱈(ぎんだら)の西京焼きは、脂が乗っていて身が柔らかくて西京味噌との相性も良くておすすめです。

鰆 (さわら)の西京焼きは少し歯ごたえがあり、身が引き締まっていて、また違った食感が楽しめます。西京焼きの調理法は同じでも、魚の種類によって償還や味わいにもさまざまな違いがあります。